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クロザピン治療について

「最後の切り札」クロザピン治療とは?

 

 長期にわたる入院を余儀なくされていた、、、
 部屋に長年引きこもって外に出られなかった、、、

 

 クロザピンは、今まで複数の向精神薬による治療を受けられたにもかかわらず、症状が十分に良くならなかった統合失調症の患者さん(治療抵抗性統合失調症)に対して一定の治療効果があることが認められた、「最後の切り札」とも言われる治療薬です。
 クロザピン治療に関しては、国より流通管理及び安全管理のための委員会(CPMS:クロザピン適正使用委員会)の設置が義務付けられており、日本ではこのCPMSが認可した医療機関及びCPMSが許可した医師でしか処方できないルールとなっております。当院はCPMS登録医2名、そのほか研修を修了した看護師・薬剤師計10名の体制にて、平成31年3月より南加賀(小松市、加賀市、能美市、川北町)地域ではじめて治療を開始した医療機関となります。
 令和2年9月現在、すでに24名(入院22名、外来2名)の患者さんにクロザピン治療を実施しております。

 

副作用と対応について

 クロザピンは、患者さん100人に1人か2人(発症率1%程度)の割合で、白血球減少症などの重篤な副作用を起こすことがあり、この早期発見や悪化防止のため定期的な採血などの検査を続けることが義務付けられております。このため内服を始めると原則18週間の入院治療が必要となります。
 また万が一副作用が出現した場合には高度な専門治療が受けられる医療機関と連携することが求められております。当院は金沢大学附属病院と連携し治療を実施しており、重篤な合併症が発症した際は、金沢大学附属病院にて速やかに入院治療が受けられる連携体制となっております。また金沢大学からは定期的に先生にお越し頂き、クロザピン治療のみならず、日頃より緊密な連携体制を構築しております。

 

治療をご希望の方は

 長年にわたりなかなか症状が改善せず苦しんでおられる方、クロザピンを是非使ってみたいという方は、まずはかかりつけの主治医にご相談いただき、当院までご相談ください。
その後診療情報提供書(紹介状)をお持ちの上、当院に受診ください。